Unity Advent Calendar 2024 シリーズ2、9日目の記事です。
いつの間にかUnityに買収され、名前が Unity Version Control となった Plastic SCM。 Unityエディターからでも、フルクライアントからでもリポジトリを操作できます。
しかし、やっぱりRiderから使いたい! ということでやってみたログです。
前提バージョン
- Unity Version Controlクライアント 11.0.16.9069
- JetBrains Rider 2024.3
Unity Version Controlクライアントのインストール
一般的なRiderプラグインはJetBrains Marketplaceで公開されていますが、Unity Version Controlプラグインはフルクライアントに同梱されているものを使います。
そのため、まずは下記ページからフルクライアントをダウンロード・インストールします。 なおこれ以降は以前の名前である "Plastic SCM" 表記のままですので、本記事でも Plastic SCM と表記します。
Windowsの場合、インストールの過程でSelect Componentダイアログが出ますので、"IDE integrations" 下の "IntelliJ IDEA plugin" を選択します。 その後、IntelliJ IDEAのインストールパスを入力するダイアログが出ます。ここで指定するとプラグインをインストールしてくれるようなのですが、そのせいでRiderが起動しなくなってしまったので、ここでは指定しないほうがよさそうです。
Riderにプラグインをインストール
Riderを起動してメニューから JetBrains Rider > Settings を選択してSettingsウィンドウを開き、Plugins タブを選択します。
右上の歯車アイコン > Install Plugin from Disk... を選択。 ファイル選択ダイアログが出ますので、次のファイルを選択します。
- macOSの場合: /Applications/PlasticSCM.app/Contents/Plugins/plastic4idea/lib/plastic4idea.jar
- Windowsの場合: インストールディレクトリ¥intellij12¥plastic4idea.jar
すると、Installed タブの中に "Plastic SCM Integration" が出るはずです。 Restart IDE ボタンをクリックしてRiderを再起動すれば完了です。
Plastic SCM プラグインの使いかた
command + 9 でエディタ下部にVCSウィンドウが開きます。
Local Changesタブに差分のあるファイル、選択すると右のペインにdiffが表示されます。 またファイル単位にチェックイン(コミット)履歴を見ることもできます。
リアルタイムに更新されないようなので、左にあるリロードアイコンをクリックしてください。
command + K でコミットダイアログが表示されます。
左上のペインでチェックインするファイルを選択、下にコミットメッセージを入力し、Checkin ボタンでリポジトリにチェックインされます。
機能や使い勝手はGitプラグインに比べて足りない感は否めませんが、Rider内で操作が完結するメリットは大きいのではないでしょうか。 なお、Gitプラグインはとても便利で、私もずっと愛用していたGitクライアント*1から乗り換えたほどです。
Gitリポジトリとの複合プロジェクト
バイナリファイルの扱いは Plastic SCM が有利、でもコードはGitで管理したいというチームもあるのではないでしょうか。 たとえば、プロジェクト全体はGit管理、Assets/Plastic/ 下に Plastic SCM リポジトリという構成をRiderで使う場合の設定方法を紹介します。
メニューから JetBrains Rider > Settings を選択してSettingsウィンドウを開き、Version Control > Directory Mappings を選択します。
初期状態ではプロジェクトルートのみ表示されているはずです。+ アイコンをクリックして追加ダイアログを開き、
と設定して OK ボタンをクリックします(上画像は追加した状態です)。
これで、GitとPlastic SCM両方のリポジトリをRiderから操作できます。
参考
*1:gitコマンド